2016/09/13
銀行は過払い金が発生することはありえません。
なぜなら、違法金利を取っていないからです。
なので、任意整理をしたとしても払い過ぎになっていることはありえませんし
元本が減るなんてこともないんです。
しかし、本当に無意味かというとそんなこともありません。
例えば三菱東京UFJ銀行のカードローン、年率10%を利用しており、100万円の債務があるとします。
銀行に任意整理をしようとすると、遠からず、保証会社に債権が移ります。
三菱東京UFJ銀行であればアコムに移ります。移るまでの期間は、1から2か月程度です。
アコムは、三菱への支払を止めてからアコムが支払うまでに発生した利息を三菱東京UFJ銀行に支払ます。
100万円の元本であれば、2か月くらいで1万5千円くらいの利息が発生するでしょうから、アコムが出したお金は101万5千円程度です。
これを5年くらいで支払っていくことになります。
5年払いの場合、月額1万7千円くらいです。総支払額は先ほどの101万5千円程度です。
これが、整理をせずにそのまま三菱東京UFJ銀行に払っていた場合はどうなるでしょうか。
仮に1万7千円程度を元利均等方式で支払っていったとします。
その場合、支払総額はおよそ137万円で、80か月ほどかかります。(6年8ヶ月)
ですので、30万円以上、支払が多くなるわけです。
もし、このカードローンを60か月で支払ってしまおうと思った場合、支払総額は127万円ほどとなり、先ほどよりは減りますが、毎月の返済額は2万1427円となります。
これを基準に考えた場合、任意整理をした場合、月々の返済額が4千円ほど減り、総支払額も26万円くらい減るということになります。
ですので、銀行債務の任意整理も数字上、無意味ではないということになります。
ただ、ブラックリストには載ってしまいますので、支払に窮していないのであれば、積極的にすることもないとは思います。
とはいえ、このような債務が他にもあったり、支払が苦しい場合は、任意整理も一つの選択肢になるかもしれませんね。
(しかし、その場合は、民事再生や破産も選択肢として検討してみてもよいかもしれません。)